最終更新日:2019年6月3日

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令和元年第2回定例会 提案説明

令和元年第2回定例会 提案説明 

「令和元年 第2回町議会定例会 町長あいさつ」

 本日ここに、令和元年第2回永平寺町議会定例会が開催されるにあたり、町政運営に関する所信の一端を申し述べるとともに、今回ご提案いたします議案等の概要についてご説明いたします。

 山々の若葉の色も日一日と色濃くなってきました。朝夕のさわやかな風が感じられ、過ごしやすい季節となりました。

 議員各位におかれましては、ご壮健でご活躍のことと、心からお慶び申し上げます。本定例会のご案内をさせていただきましたところ、ご多忙の中、ご参集賜り、厚くお礼申し上げます。

 さて、5月1日、元号が「平成」から「令和」に代わり、日本中が祝賀ムードの中、新しい時代が幕を開けました。

30年以上続いた平成は、天地、内外ともに平和に成るという願いが込められた元号でありました。

平成を振り返りますと、バブル崩壊による経済の低迷や、リーマンショックという未曽有の金融危機、阪神淡路大震災や東日本大地震など多くの出来事が発生しました。

令和とは、万葉集から採用されたものであり、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められており、希望に満ち溢れた時代を国民と一緒に切り開いていくという願いが込められているということです。

永平寺町におきましても、令和に込められた願いのように、町民が心寄せ合い希望を持ちながら暮らしていけるよう努力してまいります。

さて、5月17日、大本山永平寺が仏殿や法堂など19棟が国の重要文化財に指定されました。1件で19棟の指定は県内の重要文化財では最多の棟数となります。

今回評価された点は、単に歴史的な建造物であることだけではなく、度重なる火災からの再建、それを支えた人の和、門前の大工集団の卓越した装飾や建築の技術と近代的な建築技術との融合であります。今回の指定により歴史的、文化的価値がさらに増し、7月に町内各地で開催いたします、禅シンポジウムにも弾みがつくものと期待しております。

また、今年のゴールデンウィークの永平寺参拝客は10連休であったこともあり、56,408人で昨年より27,226人増えております。今後控える柏樹関の開業、北陸新幹線の敦賀開業と中部縦貫自動車道の全線開通、2020年の東京オリンピック開催による外国人観光客の増加など、交流人口の更なる増加が見込まれます。町としても大きな催しや高速交通網の整備にあわせ、施策を推進し、関係団体と連携を深めながら、本町の観光や経済へ大きな効果を生み出していきたいと考えております。

次に、花谷地区にある「城山会」が、福井県自治会活動功労表彰を受賞することに決定しました。城山会は、平成28年から県指定遺跡波多野城跡までの登山道の整備や案内看板の設置などを継続的に行っている団体であります。地域交流の中心的な役割を担っており、イベント登山や小学生の学習登山をはじめ、近隣集落を巻き込んだ活動をしており、住民による創意工夫と自発的且つ主体的な取組みとその継続性が認められ今回の受賞となりました。地域住民が世代や地域、団体の枠を超えて自主的に活動することは大変嬉しく思い、町としてもできる限りの支援をしていきたいと考えております。

次に、学校現場におきましては、近年の夏場の高温対策として、空調設備の設置工事を施工中であります。既に設置済みの学校を除く7校の給食室と上志比給食センターに設置するもので、6月中には工事が完了する予定でございます。

給食室の室内温度を管理できるようになることで、調理員の職場環境の改善と、給食の安全性の向上にも繋がると考えております。

次に、松岡公民館改修後の利用についてですが、4月2日より利用を再開しております。昨日は、「公民館まつり」が開催され、多くの町民の皆様にご来場いただきました。講座の皆様の日頃の活動成果の発表の場であると同時に、運営面でも近隣町内の皆様にもご協力いただき、地域と一体となった「地域の公民館」らしい運営が行われていたことを大変うれしく感じております。

昨年の同時期の利用者数を比較しますと、2ヶ月で利用者数が255人増えており、改修により新しく整備しました多目的ルームではヨガや体操など体を動かす目的の利用者が増えてきているところです。今後も多目的ルームを含めた松岡公民館の利用を呼びかけていきたいと考えております。

次に、IoTの推進におきましては、少子高齢化の進展や労働者不足等に伴う地域課題の解決に向け、IoT、AI、ビックデータなどの先端的技術を活用し、新しいまちづくりや地域活性化のための取組みなどを協力して行うことを目的として、東京大学先端科学技術研究センターと連携協定を締結しました。

また、えい坊くんのまちづくり株式会社が永平寺町IoT推進ラボの運営主体となりIT分野で企業支援を行っているNPO法人福井県情報化支援協会と本年度連携協定を締結し、企業課題の整理、技術導入・開発などへの提案を行い、新産業の創出や業務効率化による生産性向上を促すことにより、町内企業が抱えている人手不足や事業承継などの課題解決を図ってまいります。

 自動走行につきましては、4月25日から5月24日までの1ヶ月間、定時ダイヤで自動走行車を運行する実証実験を行い、観光客や地元住民など2,457人が利用しました。うち観光客の利用は2,061人でした。

今回の実証実験では、国内最多の車両10台を投入し、ゴールデンウィークを含めた期間を運行し、観光需要の把握や運行形態の検証などを行いました。

これまでの実証結果を踏まえ、さらに今年度は6ヶ月という長期の実証実験を予定しており、引き続き実用化に向け取り組んでまいります。

次に、先日屋久島で発生しました50年に一度とも言われる短時間集中豪雨や地震災害など、予期せぬ大規模自然災害が近年多発しております。災害発生時は行政の支援を待つことなく自主的に活動が行えるか、また一方で、日頃からの自主的な備えが重要であります。永平寺町では全ての集落において自主防災組織が設立されており、今では防災訓練や防災講座は集落単位で開催されることも多くなり、町民一人ひとりの中にも防災に対する意識の高揚が図られているものと考えております。

そのような中、総務課生活安全室職員を、5月27日から31日までの5日間、東京の消防大学で開催される危機管理・防災教育講習に参加させ、防災組織のリーダーを指導監督できる職員の育成に努めております。

講習内容は、災害シミュレーションや災害時要配慮者対策、図上訓練など、より実践的な講習となっており、講習後は自主防災組織リーダーやその幹部、防災士の会会員に対し、講習で得た知識を広く共有し、町民と行政が一体となって災害に備え、災害に強いまちづくりをしていきたいと考えております。

今年も、雨や台風シーズンを控え、6月2日に、中島河川公園で水防訓練を実施いたします。

今回の訓練は、例年同様消防団員と地区住民による水防活動として土のうを利用した水防工法の実施と、県の防災航空隊と連携し防災ヘリコプターによる水難救助活動を実施する予定です。

新たな訓練として、要配慮者利用施設(ひかり苑)での避難訓練も実施します。訓練内容は施設内での避難と施設への入水を防止するシート張り工法を行います。

水防訓練を通して、水害が発生した場合やその恐れがある時に、地域住民、消防職団員、町との連携により迅速かつ的確に対応できるよう水防活動の総合的な知識や技術の向上と意識の高揚に取り組んでまいります。

次に福祉政策におきましては、支え合いの地域づくり事業として、介護が必要になっても、地域で暮らし続けることができるよう、「地域包括ケアシステム」の充実に取り組んでおります。「介護」「医療」「保健・福祉」といった専門的サービスの地域基盤を維持強化することに加え、住民同士の地域における共助、つまり支え合いの地域づくりが必要であり、医療と介護サービスの支援だけでなく、日頃からのお互い様の気にかけ合い、見守り、支え合いが重要です。地域の活動を支援するために地域支え合い推進員を配置し、座談会を開催し、地域支え合いまちづくりを支援していきます。地域の課題を「我が事」として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、一人ひとりの暮らしと生きがい、地域を共に創っていく意識の醸成につなげていきたいと考えております。

また、現在建築工事中の町立在宅訪問診療所については、6月20日頃には内装工事が完了、機材の搬入を開始し、7月28日には竣工式と内覧会を予定しており、8月1日の開設に向け着々と準備を進めているところでございます。

次に、新たな制度といたしまして、パリ協定の枠組みにおける日本の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、森林関連法令の見直しによって、新たな森林管理制度が平成31年4月から創設されました。

また、平成31年度税制改正においては、「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が制定され、森林整備等に地方団体に一定の裁量で事業を幅広く弾力的に実施できることとなりました。農林課を中心に本町に交付されるこの森林環境譲与税を有効に活用しながら、森林の持つ多面的な機能を発揮するとともに、本町の林業の活性化に繋げたいと考えております。

次に、下水道事業関連では、本年度、永平寺地区および上志比地区の下水道施設について、施設の現状を調査・分析し、将来の修繕、更新計画を策定することで、施設の老朽化に備えることとしております。

上水道事業においては、平成30度末の有収率が80.5%と、3年ぶりに80%台に回復したところではございますが、更なる率の向上を目標に、引き続き漏水調査および漏水箇所の修繕に努めているところでございます。また、漏水調査により得られた管路情報を活用して、水道施設台帳の電子データ化をおこなうことで、今後の維持管理の適正化を図っていくこととしております。

それでは、本定例会にご提案いたします議案等について申し上げます。

まず、平成30年度一般会計繰越計算書の報告につきましては、町立診療所整備事業で134,595,000円など、年度内完了が見込めない事業などを繰越いたしましたので事業に対する金額や財源等について報告するものであります。

次に平成30年度一般会計補正予算の専決処分の承認につきましては、国体実行委員会の清算により、45,000,000円の減額が確定したことなどによる歳入歳出額の確定による予算の増減額等によるものであります。

次に、永平寺町税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認につきましては、現下の社会経済情勢等を踏まえ経済の好循環をより確かなものとし、地方創生を推進する観点から、地方税制の改正が行われたことによるもので、市町村民税では個人の市町村民税の住宅借入金等特別税額控除の拡充、固定資産税及び都市計画税では税負担軽減措置の創設軽自動車税では環境性能割の軽減などの見直しによるものです。

次に、令和元年度永平寺町一般会計補正予算の主なものについて申し上げます。

歳出では、プレミアム付き商品券事業の事務経費と二つの地域コミュニティセンターの建築補助金を計上したほか、総務省の無線システム普及支援事業の採択を受けたことから、本庁、支所を住民サービスの向上を目的とした無線LANによる環境整備にかかる経費を計上するものでございます。                               

また、中央浄化センターにおいて、経年劣化による処理設備の修繕にかかる費用を計上するものです。

この結果、当初予算額に今回の補正を含めた予算総額は8,573,829,000円とお願いするものであります。

次に、介護保険特別会計を含む二つの特別会計の補正予算について申し上げます。

介護保険特別会計補正予算では、歳出で平成30年度の実績に基づく精算により、交付額の超過が発生しましたのでその返還分500,000円を補正し、その財源として繰越金により措置するものであります。

下水道特別会計補正予算では、中央浄化センターの下水処理関係装置の修繕が必要となったため、修繕料7,101,000円を増額し、歳入では一般会計からの繰入金により措置するものであります。

以上、令和元年度永平寺町一般会計補正予算案及び特別会計補正予算案の概要について述べさせていただきました。

次に、「永平寺町介護保険条例の一部を改正する条例の制定」の他二件の条例改正と「字の一部区域の変更」、「救助工作車の取得」についても上程の都度ご説明いたしますので何卒慎重にご審議いただき、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

本定例会の開会に当たり、所信の一端を申し上げましたが、今後とも更なる町政発展と、持続可能な行政サービスの提供に努めてまいりますので、皆様のご指導ご鞭撻を心からお願い申し上げ、開会のご挨拶といたします。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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