最終更新日:2021年8月30日

ページID:010762

印刷

令和3年第5回定例会 提案説明

令和3年第5回定例会 提案説明

「令和3年 第5回永平寺町議会定例会 町長あいさつ」

 おはようございます。 

 まず、はじめに、新型コロナウイルス感染症対策に、最前線で対応にあたっていただいております医療従事者の皆様をはじめ、関係者の皆様に心より敬意と感謝を申し上げます。

 新型コロナウイルスに罹患され亡くなられた方々に対しまして、ご冥福をお祈りしますとともに、治療をうけられている方々に対しましてこころよりお見舞い申し上げます。

 本日ここに、令和3年第5回永平寺町議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、公私とも 誠にお忙しい中、ご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 また、日ごろから町政推進のため、格段のご尽力とご協力を賜り、重ねて厚く感謝申し上げます。

 開会にあたり、町政運営の所信の一端を申し述べますとともに、今回ご提案いたします議案等の概要につきまして、ご説明申し上げます。

 それでは、新型コロナウイルス感染症対策に対する、本町の取組み状況について申し上げます。

 感染防止の切り札とされるワクチン接種につきましては、既に12歳以上の接種対象者全員に接種券を送付しております。

 福井市医師会、福井大学医学部附属病院と連携し、ご協力をいただきながら、個別及び集団接種会場にて、希望されるすべての方に一日も早くワクチン接種が完了するよう、取り組みを進めているところであります。

 このような中、8月29日時点での65歳以上の高齢者の接種につきましては、1回目5、427人、2回目5、269人が完了し、その接種率は対象者の約90%に達している状況です。

 また、64歳以下の接種につきましては、1回目6、683人 、2回目3、444人が完了し、接種率は61%と  なっております。

 今後も、希望される全ての方が、スムーズに接種が受けられるよう、医療関係者をはじめ、関係機関と連携しながら取り組んでまいります。

 次に、子どもたちへの現場における感染防止対策について申し上げます。

 教職員や保育士、児童クラブ支援員、給食調理員のワクチン接種つきましては、希望者の2回目の接種がほぼ完了しております。

 第5波では感染力が強い「デルタ株」による校内クラスターが懸念され、一か月前よりも子どもたちへの感染が5.5倍という数字も出ております。学校現場は感染防止に対応しているところですが、本町では、安心安全な学校、子どもたちが元気に通える学校を最優先に考えて簡易ベッドなどを備えた待機部屋の整備や早期の唾液抗原検査キットの配備、タブレットを活用したオンライン授業の実施など感染防止対策に取り組んでいるところです。

 今日から2学期がスタートし、早朝より元気な児童生徒の姿に触れることができました。本町の未来を担う子供たちの命と健康を守り、安心安全な学校生活環境の確保に向けた取り組みの実践など、より一層その思いを強くしたところであります。

 放課後児童クラブについて申し上げます。

 これまで志比南放課後児童クラブで使用していた、農家高齢者創作館については、老朽化による劣化が著しく、耐震性がない状態となっていることから、子どもたちの安全確保のため、志比南小学校のランチルームを改修、移転を行い 10月4日からの運営を予定しております。引き続き、安全な遊び場と生活の場を提供し、子どもたちの健全な育成に努めてまいります。

 次に、防災について申し上げます。

 8月11日から停滞する前線の影響で西日本を中心に記録的な大雨となりました。この大雨による町内での人的及び物的被害はありませんでしたが、浸水想定地域12箇所に土のう設置や建設業会との緊急対応時の連絡体制の確認など、事前準備をするとともに、状況を見ながら道路や河川のパトロールを実施しております。

 また、新型コロナワクチンの集団接種業務を休止することなく、避難所開設の準備を行い、14日の早朝には災害対策本部の決定により、自主避難所8箇所を開設いたしました。特に、避難所運営では、地区区長さんや自主防災組織、民生児童委員の方々のご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございました。

 その後、午後には雨も落ち着いてきたため、午後6時に自主避難所を3箇所に集約し、翌15日の午前6時には避難所すべてを閉鎖し、順次、災害対策本部を解散したところであります。

 今後も空振りを恐れることなく、早め早めの対応に心がけ、住民の皆さまの生命と財産を守るため、職員一丸となって取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

 これからも、台風や前線の影響で、大雨、洪水、暴風による自然災害が発生しやすい季節となりますが、地域防災意識の向上と避難体制の強化を目的に、今月8日に松岡御陵自主防災連絡協議会による日本商運株式会社の物流センターを活用した避難訓練が行われました。

 この訓練は、松岡御陵自主防災連絡協議会と日本商運株式会社様が「災害時における協力に関する協定」の締結による民間施設を活用した、本町では初めての自主防災の訓練となります。

 住民の皆さまや関係者が室内テント設営など避難所運営体験を通して、災害時の連携・体制強化を図ったところであります。

 そのほか椛山建設株式会社様やカワイローラ株式会社様と周辺地区が避難場所確保に関する協定を締結したことで、浸水被害時に一時的な避難が可能となり、安心安全をより 一層強化することが出来ました。

 また、8月25日にはNPO法人 はぁもにぃ永平寺様と災害時における福祉避難所の指定に関する協定を締結させて頂きました。町内で民間の施設を福祉避難所に指定するのは、今回が初めてとなります。

 この協定は、昨年度から福井大学医学部看護学科の酒井明子教授らと協働で取り組んできました「新しい避難方法の 検討会」において、課題等を協議し、福祉避難所の追加や  各避難所設備の充実についてご提案をいただく中で、検討会にご参加いただき、地域のために積極的に取り組みたいとの思いから実現したものです。

 現在進めている個別避難計画の作成においては、はぁもにぃ永平寺様の施設を避難所に指定することで、介護支援活動を円滑に実施することができるとともに、障がい者の方の 精神的な安心を確保することが出来ました。

 今後も関係者との協議を通して、福祉避難所の充実に努めてまいります。

 一方で、町内の幼児園・幼稚園におきましては、児童の  安心安全対策としまして随時、避難訓練を実施しておりますが、先月28日には松岡東幼児園の園児を対象に風水害を 想定した避難訓練を行いました。

 当日は、災害時協力協定を締結している福祉施設 株式会社ケアふくい様の施設に新型コロナ感染防止対策を行いながら、園児たちが歩いて避難し、避難開始からの一連の動作を確認することが出来ました。今回の訓練を検証し、今後とも関係者のご理解、ご支援をいただきながら、安全安心な 環境づくりに取り組んでまいります。

 災害時は、早め早めの行動と指定された場所へ安全に移動することが基本となります。町民の皆さまには早めの避難などの防災行動をとることができるよう、災害に対する備えとして、平時から洪水や土砂災害ハザードマップで危険箇所や避難経路の確認と、行政からだけでなく、テレビやネット等の様々な防災情報を有効に活用していただき、自らの命を守っていただくことをお願い申し上げます。

 次に、地域交通マースの取り組みについて申し上げます。

 近助タクシーにつきましては、本格運行から11ヶ月が経過しますが、1日平均乗車数が約18人で、地域ドライバーの皆さんのご協力をいただきながら、「地域相互扶助」の大きな成果を上げているところです。

 このような近助タクシー・自動運転等の成果が認められ「永平寺町地域公共交通会議」が地域公共交通優良団体として、全国の6団体のひとつとして国土交通大臣表彰を受けました。

 改めて、地域公共交通会議、永平寺町マース会議、近助タクシー関係者の皆さまの、ご理解とご尽力に心から厚く御礼申し上げます。

 現在では、吉野・志比南地区から「近助タクシー」導入に向けたご相談をいただいております。地域の人口や年齢層、地理的条件などの特性を把握しながら、地域の皆さまにとってどのような仕組みが最適かなど、永平寺町マース会議などを通して、関係機関や団体、地域の皆さまと検討してまいります。

 次に、四季の森 複合施設について申し上げます。

 7月29日、整備を進めてまいりました、多業種交流施設イーライズ「E-rise」四季の森をオープンいたしました。  平成8年以来、四季の森文化館は、図書館や資料館として活用をしてまいりましたが、この度、コワーキングスペース、サテライトオフィスやテレワークブース、キッチンスペースを設け、様々な用途にお使いいただける複合施設としてリニューアルしております。

 オープン当日には、永平寺町観光物産協会が主催で、永平寺町商工会、JA福井県永平寺支店、九頭竜川中部漁業協同組合などの町内産業団体と日本能率協会マネジメントセンターとの「ワーケーション誘致」に向けたキックオフミーティングが行われ、イーライズ「E-rise」四季の森の活用に  ついても、積極的な提案をいただくことができました。

 オープン以来、永平寺町避難行動要支援者協議会や永平寺町地域公共交通会議、福井県と永平寺町商工会青年部との 意見交換、ふるさと納税事業者説明会など、さまざまなご活用をいただいているほか、町民の皆さま、福井大学医学部の皆さまにも、連日のようにご利用いただいており、1ヶ月の 利用者数は534人となっております。

 今後も文化交流活動やヨガ講座といったマインドフルネスについてのご提案もいただいており、160畳の広さを誇る、旧傘松閣とあわせて、ワーケーション、テレワークといった町外利用はもちろん、町民の皆さまにも会議、講習会、セミナーなど、幅広くご利用いただけるように運営してまいります。

 次に、情報発信について申し上げます。

 平成27年に永平寺町まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、移住定住促進に関するさまざまな取り組みにより、令和2年度には、永平寺町への転入超過を達成することができました。この流れをさらに推進するために、移住定住に関する情報発信のさらなる強化を図ります。

 県内でも最大発行部数を誇る月刊誌「fu」を活用し、福井県移住サポーターと協働で、永平寺町に移住された方のインタビューや子育て支援制度の充実、町立診療所などの医療体制や福祉の取り組み、インターネットサービスの向上による社会インフラの充実などについて毎月紙面で紹介し、「子育てしやすいまち、住み続けたいまち 永平寺町」の魅力を積極的に発信しながら、町内外への情報発信、転入増加に つなげてまいります。

 次に、文化振興と交流促進について申し上げます。

 永平寺町文化祭につきましては、新型コロナウイルス感染防止の観点から、実行委員会で協議された結果、今年度も 中止することが決定されました。しかしながら、このような状況ではありますが、町内で活動する文化系サークル等の 発表の場として、3地区の公民館単位による文化発表会を開催することとしております。

 各公民館においての作品展示のほか、舞台演技の模様は えい坊チャンネル等で放映するなど、コロナ禍での新たな 文化芸術活動の形として、また、町民の皆さまの文化活動の継続に向けた意欲向上につながるものと期待しております。

 また、世界的にも有名な写真家である、エバレットケネディブラウン氏の活動が町内全域で進んでおります。松岡十二曲がり周辺の若者の皆さんとの意見交換会、町内公衆浴場、酒蔵や歴史的施設での写真撮影、町民の皆さまとの交流も 意欲的に行われております。このような活動に対し、8月3日には、内閣府の「関係人口創出・拡大のための対流促進事業」に採択されました。新型コロナの状況を見ながらになりますが、今後、エバレット氏をはじめとした著名芸術家によるワークショップが町内各地で開催されるほか、四季の森 複合施設旧傘松閣での作品展示会「たたみミュージアム」の開催を企画しているところです。

 さらに、大学のあるまちとしての特徴を活かした学生との交流など、新たな人と人とのつながりに発展することを期待しているところです。

 第34回永平寺大燈籠ながしについてでありますが、昨年同様に新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、万全の対策を取り、規模を縮小して開催いたしました。

 今年は、地元永平寺町出身で、世界で活躍する太鼓リスト「TAKUYA」さんが遠くドイツの地から、ふるさと永平寺町を思い、新型コロナウイルスを吹き飛ばすほどの迫力 ある動画での演奏をはじめ、全国各地より届いた短冊約5、200枚を「燈籠舟」にのせて流す模様をライブ映像でご覧いただきました。

 関係者らが静かに見守りながら、新型コロナウイルスの 終息を願うとともに、来年につなぐことができたことを大変うれしく思います。

 改めて、ご尽力いただきました実行委員会の皆さま、曹洞宗大本山永平寺様、関係者、すべての皆さまに、敬意と感謝を申し上げる次第であります。

 次に、マイナンバーカードの取得促進について申し上げます。

 マイナンバーカードの普及率向上に向けて、県内各自治体が取り組みを強化しているところですが、永平寺町では、休日受付窓口の設置やスタンプラリー事業でカード交付者に対し、スタンプ押印のキャンペーンを実施しています。

 その結果、直近の申請数としては8月15日時点で8、525人、率にして46.23%で、交付は7、306人、39.62%となっております。

 政府は行政デジタル化の推進に向け、2022年度までにほとんどの国民がカードを取得することを目標に掲げていることから、8月からカード申請の出張サービスを開始しております。

 児童クラブへの出張では3か所で44人、高齢者世帯や体の不自由な方への自宅出張サービスでは5人の方の申請を受け付けているところです。

 今後とも、マイナンバーカードの取得促進に際し、優しい行政サービスの提供に心がけてまいります。

 それでは、本定例会にご提案いたします議案等について申し上げます。 

 まず、令和2年度永平寺町財政健全化判断比率等の報告につきましては、実質公債費比率など5つの指標を公表するものであり、本町の指標は、国の定める「早期健全化基準」「財政再生基準」の2段階の基準をいずれも下回っており、健全団体の基準内となっております。今後も行財政改革に取り 組み、引き続き健全な財政運営に努めてまいります。

 次に、令和3年度永平寺町一般会計補正予算の専決処分の承認につきましては、衆議院議員選挙等に係る経費や新型 コロナワクチンの早期接種に向けた取り組み、また四季の森 複合施設に係る経費を、7月1日及び7月21日に専決処分させていただいたものです。

 また、コロナ禍の中、町民の皆さまの生活支援と商業振興のための予算として、8月10日に専決処分させていただいたものです。

 さらに、学校や幼児園等の集団感染防止を目的に早期に 唾液抗原検査キットを配備するための予算として、8月23日に専決処分させていただいたものです。

 次に、令和2年度の決算認定は、一般会計、特別会計、上水道事業会計の各会計の決算について、地方自治法及び地方公営企業法の規定に基づき議会に認定をお願いするものです。

 一般会計の決算につきましては、歳入総額115億8、289万6千円、歳出総額112億3、983万2千円となり、令和3年度への繰越財源4、337万円余を控除した実質収支は2億9、969万4千円の黒字決算となりました。

 特別会計、上水道事業会計の各会計の決算におきましても、早期健全化の基準を下回っており、良好な状況にあると考えております。

 次に、令和3年度永平寺町一般会計補正予算の主なものについてご説明いたします。

 本庁施設関連では、バリアフリー化にむけた整備費及び 新型コロナウイルス感染予防を啓発するための費用。幼児園関連としまして、松岡東幼児園の擁壁補強工事費。商工振興関連では、新型コロナウイルス感染症により売上げが減少した事業者への支援費。また、本年1月の大雪を教訓とした 除雪体制強化に向けた費用。そして、新型コロナウイルス 感染症の影響を受けている町民の皆さまへの生活支援として、上水道基本料金の減免に要する費用への負担金の計上など、補正予算の総額は、1億1、691万2千円となった  次第でございます。

 これら歳出となります財源として、歳入では国県支出金や前年度繰越金等により措置をしております。

 令和3年度永平寺町後期高齢者医療特別会計補正予算につきましては、医療保険料減免に伴う還付金の予算を計上しております。

 令和3年度永平寺町下水道事業特別会計補正予算、令和3年度永平寺町農業集落排水事業特別会計補正予算につきましては、本町の下水道台帳を五領川公共下水道組合の台帳 更新に併せて整備するための予算を計上しております。

 令和3年度永平寺町上水道事業会計補正予算につきましては、一般会計補正予算においてご説明させていただきました上水道基本料金の減免に関する予算の組替えを計上しております。

 最後に、永平寺町手数料徴収条例の一部を改正する条例の専決処分の承認及び永平寺町人権擁護委員候補者の推薦については、上程の都度ご説明いたしますので、慎重にご審議いただき、妥当なご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 以上、本定例会の開会に当たり、町政に対する所信の一端と案件の概要を申し上げましたが、今後とも更なる町政発展と、持続可能な行政サービスの提供に努めてまいります。

 議員各位におかれましては、町政発展に向けて一層のご尽力を賜りますようお願い申し上げまして、開会のごあいさつといたします。 

 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

情報配信元

総務部門 総務課

電話番号:0776-61-3941 
ファックス:0776-61-2434
メール:somu@town.eiheiji.fukui.jp
このページの担当にお問い合わせをする(メールフォームへ)