永平寺町の木
永平寺町の木[油桐(あぶらぎり)]
永平寺町には、お祭りやお盆などに、油桐の葉で包んだマスのお寿司を作る独特の風習がある。これは、自然の恵みに感謝し、豊作、豊漁への祈りを込めて、先人たちによって生み出されたものであり、マスも本来は九頭竜川を遡上するサクラマスであった。
このお寿司は、ハレの日に家族と喜びを分かち合い、客人をもてなすために欠かせないものでもある。その伝統は母から子へと脈々と受け継がれ、油桐は[お寿司の木]として人々に親しまれ、家々の庭先などで大切に守り続けられてきた。